プロジェクトを成功に導くには、効率的な管理が不可欠です。 ただ、そのためにお金をかける必要はありません。この記事では、無料で使えるプロジェクト管理ツールをご紹介します。
これらのツールを使えば、タスクの進捗を視覚的に把握し、チームメンバーとリアルタイムで情報共有することができます。リマインダー、優先順位、カレンダーなどの機能を使用することで、より効率よくプロジェクトをゴールに導きましょう。
無駄な時間と労力を省き、仕事の品質を向上させるために、無料のプロジェクト管理ツールを活用しましょう。
目次
プロジェクト管理ツールとは?
プロジェクト管理ツールは、複数のタスクを抱えるプロジェクトを効率よく進めるための頼れるパートナーです。チームで一つの目標に向かって進む際、それぞれのメンバーが担当するタスク、その進捗状況、そして全体としてのスケジュールを明確にすることで、プロジェクトの成功率を飛躍的に高めることができます。
例えば、複雑な製品開発プロジェクトにおいて、設計、製造、品質管理といった各工程の進捗を可視化し、ボトルネックとなる部分を早期に発見することができます。これにより、プロジェクト全体の遅延を防ぎ、最終的な納期を守ることが可能になります。
また、プロジェクト管理ツールは、チームメンバー間のコミュニケーションを円滑にするための機能も備えています。チャット機能やファイル共有機能を利用することで、遠隔地にいるメンバーともリアルタイムに情報交換を行い、よりスムーズなコラボレーションを実現できます。
さらに、プロジェクト管理ツールの中には、タスクの自動化や進捗報告の自動生成といった機能を搭載しているものもあります。これにより、メンバーはルーティンワークから解放され、より創造的な作業に集中することができます。
プロジェクト管理ツールは、単に作業を管理するだけでなく、チームの生産性を向上させ、プロジェクトの成功確率を高めるための強力なツールです。もしあなたが、複数のプロジェクトを同時に進行させたり、大規模なチームで協力して作業したりしているなら、ぜひプロジェクト管理ツールを導入することを検討してみてください。
プロジェクト管理ツールの選び方
プロジェクト管理ツールを選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮する必要があります。まず、自分たちの業務形態やプロジェクトの規模に適した機能を持っているかを確認しましょう。たとえば、タスクの数が多く、複雑な依存関係がある場合は、ガントチャート機能が必要です。一方で、シンプルなタスク管理が求められる場合は、カンバンボードで十分かもしれません。
次に、ユーザーインターフェースの使いやすさも重要な要素です。特にチームメンバーが多い場合、誰もが簡単に操作できるツールを選ぶことで、導入後の混乱を避けることができます。
最後に、将来的な拡張性も考慮に入れておくと良いでしょう。プロジェクトが進むにつれて、チームの規模や業務の複雑さが増すことがあります。そのため、必要に応じて有料プランにアップグレードできるツールを選ぶことで、長期的に利用しやすくなります。
無料で使えるプロジェクト管理ツール
プロジェクト管理ツールには、無料で使えるものも多数あります。無料プランは個人向けや小規模企業向けに機能を制限しているものも多いですが、有料プランを使用する前の使用感確認のためにも有効です。
無料プランでも十分に効果を発揮できるものもあるので、以下のうち興味がるものがあれば、まずは実際に使ってみることをお勧めします。
Asana(アサナ)

「Asana(アサナ)」は、チームで仕事を進める上で欠かせない、強力なプロジェクト管理ツールです。サンフランシスコに本拠を置くAsana, Inc.によって開発され、2011年11月にベータ版がリリースされました。現在では、世界中の企業やチームが利用しています。
「Asana(アサナ)」が他のプロジェクト管理ツールと一線を画すのは、その直感的な操作性と柔軟性です。タスクの割り当て、チームメンバーとのコミュニケーションなど、プロジェクト管理に必要な機能がすべて網羅されています。
無料プランと有料プラン
無料プランでも、作成可能なプロジェクト数、タスク数などに制限が無いのが魅力です。使用可能なメンバーは10人ですが、小規模な企業であれば無料プランでも十分な効果が期待できます。
有料プランでは以下のような機能を利用可能です。
- 最大 500 人のチームメイトとのコラボレーション
- タイムラインビュー
- ガントビュー
- Asana AI
- ワークフロービルダー
- プロジェクトダッシュボード
- 高度な検索
- グローバルカスタムフィールド
「Asana(アサナ)」は、他のプロジェクト管理ツールと比べても無料プランの機能が充実しています。有料プランではより高度な機能が使用可能となり、大規模なプロジェクトにも対応可能となります。
どのプロジェクト管理ツールを使うか迷っている場合、まずは「Asana(アサナ)」を使ってみることをおすすめします。
Jira(ジラ)

https://www.atlassian.com/ja/software/jira
「Jira(ジラ)」は、ソフトウェア開発を中心に、幅広いプロジェクト管理に活用されている強力なツールです。
オーストラリアのソフトウェア会社、アトラシアンが2002年に開発を開始し、現在では世界中の開発チームで標準的に利用されています。直感的な操作性と豊富な機能により、プロジェクトの計画、実行、振り返りまで、一元管理することが可能です。
「Jira(ジラ)」はアジャイル開発手法に最適化されており、スクラムやカンバンなどの様々な開発プロセスに対応できます。また、カスタムフィールドやワークフローの設定により、チームのニーズに合わせて自由にカスタマイズできるのも魅力です。さらに、「Jira(ジラ)」は単なるタスク管理ツールにとどまらず、バグトラッキング、課題管理、そしてチーム全体の進捗状況の可視化まで、幅広い機能を提供します。
「Jira(ジラ)」の最大の強みは、開発チームとの連携をスムーズにする点です。Gitなどのバージョン管理システムとの連携はもちろん、アトラシアンが提供するConfluenceとの連携により、ドキュメントとの一元管理も可能です。これにより、開発チームはプロジェクトの情報を常に共有し、スムーズなコミュニケーションを実現できます。
無料プランと有料プラン
無料プランでは、10ユーザーまで無料。有料プランでは使用可能なユーザー数やストレージが増え、ユーザーのロールや権限の設定、外部とのコラボレーションなどが使用可能となります。
「Jira(ジラ)」は、ソフトウェア開発の分野で人気のプロジェクト管理ツールであり、大規模なプロジェクトにも適しています。柔軟性が高い反面、慣れるまでに時間がかかるかもしれませんが、使いこなせば高い効果を発揮します。開発関連のプロジェクトを管理したい場合は、ぜひ「Jira(ジラ)」を試してみてください。
ClickUp(クリックアップ)

「ClickUp(クリックアップ)」は、近年急速に成長しているオールインワンのプロジェクト管理プラットフォームです。2017年にベータ版がリリースされ、現在では世界中の企業やチームで利用されています。その直感的な操作性と豊富な機能により、タスク管理からドキュメント作成、目標設定まで、あらゆるワークフローを一元管理することができます。
「ClickUp(クリックアップ)」のUIは日本語化されていないのが残念ですが、新しい機能が日々追加されています。
無料プランと有料プラン
無料プランでもガントチャート、カスタムフィールドなど多くの機能を使用可能。ユーザー数に制限が無いのも嬉しい点です。
有料プランでは、ストレージやガントチャート/カスタムフィールド数の制限がなくなり、ユーザーへのゲスト権限付与なども可能となります。
前述の「Asana(アサナ)」と比較されることも多い「ClickUp(クリックアップ)」ですが、無料プランでも豊富な機能を使うことができるのは大きな魅力です。日本語化されていない点を気にする方もいるかもしれませんが、タスク作成時等には日本語入力は可能ですし、メニューが英語であってもそこまで難解ではありません。英語UIに抵抗がない場合はぜひ試していただきたいプロジェクト管理ツールです。
monday.com(マンデードットコム)

「monday.com(マンデードットコム)」は、他のプロジェクト管理ツールに比べ、ユーザーインターフェイスがグラフィカルで見やすいのが特徴。ドラッグ&ドロップによる簡単な操作で、プロジェクトをチームが使いやすいようにカスタマイズすることができます。
表形式だけでなく、ガンとチャート、タイムライン、カレンダー、カンバン、仕事量、地図、ファイルギャラリーなど多数のビューが用意されています。自動化機能も充実しており、プロジェクトの無駄を省き、効率を上げることも可能です。
無料プランと有料プラン
無料プランでは、ユーザー数は2まで。タスク、プロジェクトなどの作成可能なアイテム数は1000まで。など、他のプロジェクト管理ツールに比べると制限が厳しめ。個人や小規模のチームの場合に向いています。
大規模なチームで使用する場合、これらの制限のない有料プランをおすすめします。
実際に「monday.com(マンデードットコム)」を使ってみると、他のプロジェクト管理ツールと比べてUIがきれいでビューも豊富。表の並び順をドラッグ&ドラッグで変更できたりと操作性も良いので、快適にプロジェクトを進めることができます。
Wrike(ライク)

Wrike(ライク)は、サンフランシスコに本拠を置くWrike, Inc.によって開発され、2006年にサービスが開始されました。他のプロジェクト管理ツールと同様に、タスク管理、スケジュール管理、ファイル共有など基本的な機能は一通り搭載されています。
デザインや文書などのクリエイティブな作業において、作成された作品に対して意見交換や修正を行うための「校正」という機能が搭載されています。「校正」機能によって、タスクやプロジェクトに添付された画像、動画、PDFなどのファイルに対して、直接コメントを書き込むことができます。
無料プランと有料プラン
無料プランでは、ユーザー数は無制限ですが、作成可能なプロジェクト/タスク/サブタスクなどの数に制限があります。有料プランではこれらの制限が解除され、カレンダービューなども使用可能となります。
Wrike(ライク)の「校正」機能は、クリエイティブな作業を効率よく進めるための大変便利なツールです。デザインなどの関するコミュニケーションが必要なプロジェクトの場合はぜひ使ってみてください。
Trello(トレロ)

「Trello(トレロ)」は、世界中で多くのチームに愛用されている、直感的なプロジェクト管理ツールです。2011年にFog Creek Software社によって開発され、その後Atlassian社に買収されました。現在、世界中で数百万人のユーザーが「Trello(トレロ)」を活用し、プロジェクトの効率化を図っています。
プロジェクト管理ツールには、「カンバン形式」を採用しているものも少なくないですが、「Trello(トレロ)」はそのはしりと言えます。
ボード、リスト、カードというシンプルな構造で、タスクを視覚的に管理することができ、まるでホワイトボードに付箋を貼っていくように直感的に作業を進めることができるため、初心者でも簡単に使いこなせます。
現在では、カンバン形式以外にもタイムラインビューやカレンダービューなども搭載されています。
また、「Trello(トレロ)」は柔軟性も高い点が魅力です。様々な種類のカード、ラベル、チェックリストなどを活用することで、プロジェクトの複雑さに合わせてカスタマイズすることができます。さらに、SlackやGoogle Driveなど、他のビジネスツールとの連携もスムーズに行えます。
無料プランと有料プラン
「Trello(トレロ)」の無料プランでは、ワークスペースあたりのボード数は10枚まで、ワークスペースあたりのコラボレーターは10ユーザーまで、などの制限があります。
「Trello(トレロ)」はカンバン形式のプロジェクト管理ツールとして有名です。直感的に操作できるので、使い始めるのも簡単で、連携できるツールも豊富です。カンバン形式をまだ使ったことない方はぜひ使ってみてください。
Jooto(ジョートー)

「Jooto(ジョートー)」は、2014年にシンガポールのスタートアップ企業Skipforwardによって開発され、その後PR TIMESに事業譲渡されました。現在、日本を中心に多くの企業やチームで利用されています。
「Trello(トレロ)」と同じく「カンバン方式」メインのプロジェクト管理ツールであり、ガントチャート機能による進行管理も可能です。
シンガポール発のプロジェクト管理ツールですが、当初から日本のユーザーがターゲットだったとのこと。日本企業のニーズに合わせた機能やサポートが充実しており、安心して利用できます。
無料プランと有料プラン
無料プランでは、プロジェクト作成数やタスク保存期間は無制限ですが、ユーザー数は1名まで。個人で使う、または、機能を試す分には無料プランで良いですが、チームで使用する場合には有料プランが必要となります。
「Jooto(ジョートー)」もカンバン形式のプロジェクト管理ツールですが、当初より日本ユーザーがターゲットであり、現在は日本の企業が運営しているので、安心して使うことができます。
Backlog(バックログ)

「Backlog(バックログ)」は、日本発のプロジェクト管理ツールとして、多くの企業で利用されています。開発元のヌーラボ株式会社が2005年にサービスを開始し、現在では世界中で数多くのユーザーに支持されています。その直感的な操作性と豊富な機能により、ソフトウェア開発をはじめ、様々なプロジェクトの管理に活用されています。
カンバンボード、ガントチャート、バーンダウンチャート、ファイル管理、Wiki、Git/Subversionとの連携、チームメンバーとのコミュニケーションなど、機能が充実しています。
無料プランと有料プラン
無料プランは、1プロジェクト、10人まで、ガントチャート利用不可、という制限があります。
「料金」ページでは、無料の「フリープラン」は目立たないように記載されているので気付かない方も多いかもしれませんが、「※個人や少数での利用を対象としたフリープラン もございます。」との注意書きから申し込むことができます。
「Backlog(バックログ)」は日本製のプロジェクト管理ツールのため、安心して使用可能かと思います。私の周りでも、「Backlog(バックログ)」を使用しているWeb制作会社さんがいくつかあります。開発関連でバグトラッキングが重要なプロジェクトの場合、特におすすめです。
最後に
プロジェクト管理ツールは、効率的なタスク管理を実現するための強力な手段です。これらのツールを活用することで、タスクの可視化、チームのコミュニケーションの強化、そして進捗の追跡が容易になります。特に、限られたリソースで運営する企業にとって、無料のツールを最大限に活用することは非常に重要です。
各ツールの特性を理解し、自分たちのニーズに合ったものを選ぶことで、プロジェクトの成功率を高めることができます。さらに、定期的に進捗を確認し、フィードバックを受け入れることで、チーム全体の生産性を向上させることができます。
これからも、プロジェクト管理のスキルを磨き、業務の効率化を図っていきましょう。無駄を省き、より良い成果を上げるために、ぜひこれらのツールを活用してください。