Windowsでプリンターが使えるようにするには、接続方式に応じた設定が必要です。ケーブルを繋ぐだけで動くUSB接続もあれば、Wi-Fiルーターを経由するワイヤレス接続や、オフィスのネットワーク上の共有プリンターに接続する方法もあります。この記事では、Windows 10/11でプリンターを追加する手順を接続方式ごとに詳しく解説します。プリンターが認識されない、見つからない場合のトラブルシューティングについても丁寧に説明しますので、設定がうまくいかない方もぜひ参考にしてください。
目次
- 接続方式の選び方
- 設定アプリからプリンターを追加する基本手順
- Wi-Fi(ワイヤレス)接続の手順とメーカー別注意点
- USB接続の手順
- ネットワーク共有プリンターの追加(IPアドレス指定)
- ドライバーの手動インストール
- プリンターが見つからない時の対処法
- よくある質問
- まとめ
接続方式の選び方
プリンターとPCの接続方法は主に4種類あります。機器の環境に合わせて適切な方式を選んでください。
USB接続
PCとプリンターをUSBケーブルで直接繋ぐ方法です。最もシンプルで、ほとんどの場合はケーブルを接続するだけで自動認識されます。
- 向いているケース: 1台のPCだけで使う場合、家庭での個人利用
- 注意点: PCとプリンターが近くにある必要がある。ケーブルの長さに制限がある
Wi-Fi(ワイヤレス)接続
同じWi-Fiネットワークにプリンターを接続して使う方法です。ケーブルが不要なため設置の自由度が高く、複数のPCやスマートフォンからも印刷できます。
- 向いているケース: 複数のデバイスから印刷したい、プリンターの設置場所を自由に決めたい
- 注意点: プリンター側にも初期Wi-Fi設定が必要
有線LAN接続
プリンターをEthernetケーブルでルーターやHUBに接続する方法です。Wi-Fiより通信が安定しています。
- 向いているケース: 複数人で使うオフィス環境、通信の安定性を重視する場合
- 注意点: ケーブルの配線が必要
ネットワーク共有プリンター
同じネットワーク上の別のPCに接続されているプリンターを、ネットワーク経由で共有して使う方法です。
- 向いているケース: すでに別のPCに接続済みのプリンターを複数人で使いたい
- 注意点: 共有元のPCが起動していないと印刷できない
設定アプリからプリンターを追加する基本手順
Windows 10/11でプリンターを追加する標準的な手順は以下のとおりです。
Windows 11の場合
- スタートメニューから「設定」(歯車アイコン)を開きます
- 左メニューから「Bluetoothとデバイス」をクリックします
- 「プリンターとスキャナー」をクリックします
- 「デバイスの追加」ボタンをクリックします
- Windowsが自動的にネットワーク上のプリンターを検索します
- 見つかったプリンターの一覧から使用したいものをクリックします
- 「デバイスの追加」をクリックして完了です
Windows 10の場合
- スタートメニューから「設定」を開きます
- 「デバイス」をクリックします
- 「プリンターとスキャナー」をクリックします
- 「プリンターまたはスキャナーを追加する」をクリックします
- 検索が開始されるので、表示されたプリンターを選択します
- 「デバイスの追加」をクリックします
自動検索で見つからない場合: 検索一覧の下に「探しているプリンターがリストにない場合」というリンクが表示されます。このリンクをクリックすると、IPアドレスや共有名での手動追加など、より詳細な追加方法を選択できます。
Wi-Fi(ワイヤレス)接続の手順とメーカー別注意点
Wi-Fi接続の基本手順
Wi-Fi接続には、まずプリンター側のWi-Fi設定が必要です。プリンターとPCを同じWi-Fiネットワークに接続してから、PC側でプリンターを追加します。
プリンター側のWi-Fi設定手順(一般的な手順): 1. プリンターの電源を入れます 2. プリンターの操作パネルから設定メニューを開きます 3. 「Wi-Fi設定」または「ネットワーク設定」を選択します 4. 「Wi-Fiセットアップウィザード」または「接続設定」を選択します 5. 接続するWi-Fiのネットワーク名(SSID)を選択します 6. Wi-Fiのパスワードを入力します 7. 接続完了の確認画面が表示されたら設定完了です
WPS(Wi-Fi Protected Setup)を使った簡単接続: 多くのプリンターはWPSに対応しています。ルーターのWPSボタンを押した後、プリンターのWPSボタンを2分以内に押すと自動で接続されます。
メーカー別の注意点
Canon(キヤノン): - 接続には「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」アプリを使うとスムーズです - プリンターの液晶画面で「無線LAN設定」→「接続方法の設定」の順に進みます - 一部機種はWi-Fi Direct(アクセスポイントなし)での接続にも対応しています
EPSON(エプソン): - 「EpsonNet Setup」または「Epson Connect」を使った設定が推奨されています - プリンターの操作パネルで「設定」→「ネットワーク設定」→「Wi-Fi設定」の順に進みます - iPrint アプリを使うとスマートフォンからの設定も可能です
Brother(ブラザー): - 「Brother iPrint&Scan」アプリまたは「BRAdmin Light」での設定が可能です - プリンターのメニューから「ネットワーク」→「無線LAN」→「設定ウィザード」を選択します
HP: - 「HP Smart」アプリを使うと初期設定からドライバーのインストールまで一括で行えます - HPプリンターは Wi-Fi Direct 機能が充実しており、ルーターなしで直接接続もできます
注意点: 2.4GHzと5GHzのデュアルバンドルーターを使用している場合、プリンターが対応しているのは2.4GHz帯のみのことが多いです。PCが5GHz帯に接続されているとプリンターを検出できない場合があるため、PC側も2.4GHz帯に切り替えて試してみてください。
USB接続の手順
USB接続はもっともシンプルな接続方法です。多くの場合、ケーブルを繋ぐだけでWindowsが自動的にドライバーをインストールします。
基本手順
- プリンターの電源を入れます
- USBケーブルでプリンターとPCを接続します
- Windowsが自動でデバイスを認識し、画面右下に通知が表示されます
- 「デバイスの準備ができました」と表示されたら使用可能です
自動認識されない場合
ドライバーが自動インストールされない場合は、以下を試してください。
- メーカーの公式サイトからドライバーをダウンロードします
- ダウンロードしたインストーラーを実行します
- 画面の指示に従ってインストールを完了させます
- 指示があればPCを再起動します
USBポートの問題を切り分ける: - 別のUSBポートに差し替えてみます - USBハブを経由している場合は直接PCに接続してみます - 別のUSBケーブルを試してみます(ケーブル断線の可能性)
デバイスマネージャーでの確認: 1. Windowsキー + Xを押します 2. 「デバイスマネージャー」をクリックします 3. 「プリンター」または「その他のデバイス」に黄色い「!」マークが付いている場合はドライバーに問題があります 4. 対象のデバイスを右クリックして「ドライバーの更新」を試みます
ネットワーク共有プリンターの追加(IPアドレス指定)
同じネットワーク上の共有プリンターに接続する
オフィスなどで、特定のPCに接続されたプリンターをネットワーク共有で使う場合の手順です。
共有元PC側の設定(プリンターが繋がっているPCでの作業): 1. 「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」を開きます 2. 共有したいプリンターを選択します 3. 「プリンターのプロパティ」をクリックします 4. 「共有」タブを開いて「このプリンターを共有する」にチェックを入れます 5. 共有名を確認・変更します
接続側PC(自分のPC)での追加手順: 1. 「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」を開きます 2. 「デバイスの追加」→「探しているプリンターがリストにない場合」をクリックします 3. 「共有プリンターを名前で選択する」を選択します 4. \\コンピューター名\プリンター共有名 の形式で入力します(例: \\OFFICE-PC\EPSON-L3150) 5. 「次へ」をクリックして完了です
IPアドレスで直接指定して追加する
プリンターが有線LAN/Wi-LanでネットワークにつながっていてIPアドレスがわかる場合の方法です。
- プリンターのIPアドレスを確認します(プリンターの操作パネル「ネットワーク情報」または設定ページの印刷で確認できます)
- 「プリンターとスキャナー」→「デバイスの追加」→「探しているプリンターがリストにない場合」を開きます
- 「TCP/IPアドレスまたはホスト名を使ってプリンターを追加する」を選択します
- プリンターのIPアドレスを入力します(例: 192.168.1.100)
- 「次へ」をクリックします
- Windowsがドライバーを自動的に探します。見つからない場合は手動でインストールします
IPアドレスを固定する(推奨): プリンターのIPアドレスは通常DHCPで自動割り当てされるため、ルーターの再起動などで変わる可能性があります。ルーターの設定画面でプリンターのMACアドレスに固定IPを割り当てておくと安定して使えます。
ドライバーの手動インストール
ドライバーが必要なケース
以下の場合は手動でドライバーをインストールする必要があります。
- Windowsが自動でドライバーをインストールできなかった場合
- 古いプリンターで最新OSに対応したドライバーが必要な場合
- フル機能(スキャン・FAXなど)を使いたい場合(基本ドライバーでは印刷のみ対応)
手順
- プリンターのメーカーと型番を確認します(プリンター本体のラベルに記載)
- メーカーの公式サポートページにアクセスします - Canon: canon.jp/consumer/ilink/ilink_model.asp (サポートページ) - EPSON: epson.jp/support/ - Brother: support.brother.co.jp/ - HP: support.hp.com/jp-ja
- 型番を入力してドライバーを検索します
- お使いのWindowsバージョン(Windows 10/11、32bit/64bit)を確認して対応するドライバーをダウンロードします
- ダウンロードしたファイル(.exeまたは.zip)を実行またはインストーラーを起動します
- 画面の指示に従ってインストールします
Windowsアップデートからインストールする方法: 1. デバイスマネージャーを開きます(Windowsキー + X → デバイスマネージャー) 2. 対象プリンターを右クリック→「ドライバーの更新」を選択します 3. 「ドライバーを自動的に検索」を選択します 4. Windowsがオンラインで適切なドライバーを探してインストールします
プリンターが見つからない時の対処法
基本チェックリスト
プリンターが検出されない場合、まず以下を確認してください。
- プリンターの電源が入っているか確認します
- プリンターのエラーランプが点灯していないか確認します(用紙切れ・紙詰まり等)
- Wi-Fi接続の場合、プリンターとPCが同じWi-Fiネットワークに接続されているか確認します
- USB接続の場合、ケーブルがしっかり刺さっているか確認します
- プリンターを一度電源OFF→ONで再起動してみます
Windowsのトラブルシューティングツールを使う
Windowsには印刷に関する問題を自動診断・修復するツールが用意されています。
Windows 11の場合: 1. 「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」をクリックします 2. 「その他のトラブルシューティング」をクリックします 3. 「プリンター」の「実行する」をクリックします
Windows 10の場合: 1. 「設定」→「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」をクリックします 2. 「プリンター」をクリックして「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします
印刷スプーラーのリセット
印刷キューが詰まって動かなくなることがあります。印刷スプーラーをリセットすると解決する場合があります。
- Windowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます
- services.msc と入力してEnterを押します
- 「Print Spooler」を右クリックして「停止」を選択します
- エクスプローラーで C:\Windows\System32\spool\PRINTERS を開き、フォルダ内のファイルを全て削除します(フォルダ自体は削除しないでください)
- サービス一覧に戻り「Print Spooler」を右クリックして「開始」を選択します
ファイアウォールの確認
Windowsファイアウォールがネットワーク印刷をブロックしている場合があります。
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」→「ファイアウォールとネットワーク保護」を開きます
- 「アプリがファイアウォールを経由するのを許可する」をクリックします
- 「ファイルとプリンターの共有」が許可されているか確認します
メーカー別のヒント
Canonプリンターが見つからない場合: - Wi-Fi接続の場合、「ワイヤレス接続セットアップ」をプリンターのパネルから再実行してみます - ルーターのMACアドレスフィルタリングが有効な場合、プリンターのMACアドレスを許可リストに追加します
EPSONプリンターが見つからない場合: - EPSONのプリンター接続設定ユーティリティを使って接続状態を診断します - 「EpsonNet Setup」ツールを公式サイトからダウンロードして実行します
Brotherプリンターが見つからない場合: - 「Brother Print&Scan Doctor」ツールを使って自動診断します - MFCシリーズはWi-Fiのチャンネルや帯域の設定が合っていないと接続できない場合があります
HPプリンターが見つからない場合: - 「HP Print and Scan Doctor」を公式サイトからダウンロードして実行します - HP Smart アプリを使って再度セットアップします
プリンターの接続問題の詳細なトラブルシューティングはプリンターがつながらない時の対処法もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. プリンターが「オフライン」と表示されて印刷できません。
A. プリンターが「オフライン」と表示される原因はいくつかあります。まずプリンターの電源が入っているかを確認してください。次に、「プリンターとスキャナー」でプリンターを選択し「プリンターのプロパティ」を開き、「プリンターをオフラインで使用する」のチェックが入っていないか確認します。チェックが入っていれば外してください。それでも解決しない場合は、印刷スプーラーのリセット(本文参照)を試してみてください。
Q. 既定のプリンターを変更する方法を教えてください。
A. 「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」を開きます。画面上部に「Windowsで通常使うプリンターを管理する」という設定がある場合はオフにします。次に一覧から既定にしたいプリンターをクリックし「既定として設定する」を選択します。
Q. プリンターを削除して追加し直す方法は?
A. 「プリンターとスキャナー」でプリンターを選択し「削除」をクリックするとプリンターがPCから削除されます。その後、本文で説明した追加手順を再実行してください。設定がおかしくなった場合のリセット手段として有効です。
Q. 会社のVPN接続中に自宅のプリンターが使えなくなりました。
A. VPN接続中はネットワークトラフィックがVPNサーバー経由になるため、ローカルネットワーク(自宅のWi-Fi)上のプリンターにアクセスできなくなる場合があります。これはVPNの「スプリットトンネリング」の設定によるものです。VPN管理者に相談するか、印刷する際は一時的にVPNを切断してください。
Q. Windows 11にアップグレードしたらプリンターが使えなくなりました。
A. Windows 11へのアップグレード後、ドライバーの互換性問題でプリンターが使えなくなる場合があります。まずメーカー公式サイトでWindows 11対応のドライバーをダウンロードしてインストールし直してください。古い機種ではWindows 11に対応したドライバーが提供されていない場合もあります。その場合はWindows 10用のドライバーで動作する可能性もあるため、試してみてください。
まとめ
WindowsにプリンターをWi-Fi・USB・ネットワーク共有で追加する手順を解説しました。多くの場合は「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」からデバイスの追加で自動認識されますが、Wi-Fi接続ではプリンター側のWi-Fi設定を先に済ませること、ネットワーク共有ではPCを同じネットワークに繋げることが前提になります。
プリンターが見つからない場合は、トラブルシューティングツールや印刷スプーラーのリセットを試し、それでも解決しなければメーカーの診断ツールを活用するのが最短の解決策です。


