Windowsにサインインしようとしてパスワードが思い出せない、そんな状況は誰にでも起こりえます。焦る必要はありません。Windowsのパスワードリセット方法は、アカウントの種類(Microsoftアカウント・ローカルアカウント・職場アカウント)によって手順が大きく異なります。まず自分のアカウント種別を確認し、それに合ったリセット手順を選ぶことが解決への最短ルートです。本記事では Windows 11(24H2まで)と Windows 10 両対応で、状況別の手順をすべて網羅します。
PIN・顔認証・指紋認証を使っている場合もアカウントの種別が鍵です。どうしても復旧できない最終手段としてのPC初期化、BitLocker暗号化への対処まで、この1記事で解決できるようまとめています。
目次
- 最初にアカウントの種類を見極める
- Microsoftアカウントのパスワードをリセットする
- ローカルアカウントのパスワードをリセットする
- PINを忘れた時の対処
- インストールメディアからリセットする(上級)
- BitLocker回復キーが求められた場合
- 最終手段:PCを初期化する
- よくある質問
- まとめ:状況別の最短ルート
最初にアカウントの種類を見極める
Windowsのパスワードリセットは、アカウントの種類を間違えると手順が全く異なり、時間を無駄にします。まず自分のアカウント種別を確認しましょう。
Microsoftアカウント/ローカルアカウント/職場アカウントの違い
Windowsのサインインに使うアカウントは主に3種類あります。
- Microsoftアカウント:@outlook.com、@hotmail.com、@live.com、またはGmail等のメールアドレスで登録したオンラインアカウント。OneDriveやMicrosoft 365と連携する。パスワードはMicrosoftのサーバーで管理されており、ウェブブラウザからリセット可能。Windows 11ではホームエディションの新規セットアップ時にMicrosoftアカウントが必須になっている
- ローカルアカウント:インターネットに接続しなくてもPCだけで使えるアカウント。サインイン画面にメールアドレスではなくユーザー名(例:「User」「山田太郎」など)が表示される。パスワードはPC内のみで管理されるため、ウェブからリセットできない
- 職場・学校アカウント(Azure AD / Microsoft Entra ID):会社や学校が管理しているアカウント。メールアドレス形式(例:[email protected])だが、管理者側で制御されているため自分でのリセットには制限がある場合が多い
サインイン画面でのヒント(メールアドレス表示の有無)
サインイン画面の表示内容から、ある程度アカウント種別を判断できます。
- メールアドレスが表示されている(例:y*****@gmail.com)→ Microsoftアカウントの可能性が高い
- ユーザー名のみ表示されている(例:User、自分で付けた名前)→ ローカルアカウントの可能性が高い
- 「パスワードのヒント」リンクが表示される→ ローカルアカウントで秘密の質問が設定されている
- パスワード入力欄の下に「サインインオプション」がある→ PIN・顔認証・指紋認証が登録されている
アカウント別のリセット可否 早見表
| アカウント種別 | ウェブからリセット | 秘密の質問 | 管理者から変更 | インストールメディア |
|---|---|---|---|---|
| Microsoftアカウント | ◎ 可能 | - | - | △ BitLocker注意 |
| ローカルアカウント | ✕ 不可 | ○ 設定済なら可 | ○ 管理者がいれば可 | ○ 可能(自己責任) |
| 職場・学校アカウント | ○ IT管理者次第 | - | ○ IT管理者に依頼 | ✕ 原則不可 |
Microsoftアカウントのパスワードをリセットする
Microsoftアカウントのパスワードは、別のスマートフォンやPCのブラウザから公式サイトにアクセスするだけでリセットできます。フリーズしたPC自体は不要です。
公式サイトからリセット
スマートフォン、タブレット、または別のPCのブラウザを使って以下の手順を行います。
- ブラウザで https://account.live.com/password/reset にアクセスする
- 「Microsoftアカウントのパスワードを忘れた」を選択して「次へ」をクリック
- Microsoftアカウントのメールアドレスまたは電話番号を入力
- 画像認証(CAPTCHA)を完了する
- 本人確認の方法を選択する(次の見出しで詳説)
- 確認コードを入力して本人確認を完了
- 新しいパスワードを設定する
Windows 11 / 10 どちらでもこの手順は同じです。リセット完了後、ロックされたPCのサインイン画面で新しいパスワードを入力します。
本人確認の方法
Microsoftでは以下のいずれかで本人確認を行います。
- メールで確認コードを受け取る:登録した予備のメールアドレスに6桁のコードが届く。最も一般的な方法
- SMSで確認コードを受け取る:登録した電話番号にテキストメッセージで届く
- Microsoft Authenticatorアプリで承認:スマートフォンにMicrosoft Authenticatorをインストールしている場合、アプリ上で「承認」をタップするだけで本人確認が完了する
登録した連絡先へのアクセスが一つでもあれば、上記のいずれかを選んでリセットを進めてください。
復旧用メール・電話番号を登録していない場合の代替
予備のメールアドレスも電話番号も登録しておらず、本人確認コードを受け取れない場合は、アカウント復旧フォームを利用します。
- パスワードリセット画面で「確認コードを入力できない」または「別の確認方法を使用する」を選択
- 「その他のオプション」→「アカウントの復旧リクエスト」へ進む
- アカウントに関する情報(過去使用したパスワード、作成日、過去に連絡を取ったアドレス等)をできるだけ詳しく入力する
- 復旧フォームを送信すると、Microsoftのチームが審査を行い、数日以内に結果がメールで届く
復旧フォームによる対応はMicrosoftが審査するため時間がかかり、必ず復旧できるとは限りません。普段からMicrosoftアカウントに予備のメールアドレスと電話番号を登録しておくことが最善の予防策です。
リセット後にPCで新パスワードを反映(ネット接続必須)
Microsoftアカウントのパスワードはオンラインで管理されているため、リセット後にPCをインターネットに接続した状態でサインインする必要があります。
- Wi-Fiに繋がっていないと、PCがMicrosoftサーバーにアクセスできず古いパスワードのキャッシュが使われる場合がある
- 有線LANで接続するか、スマートフォンのテザリングを活用する
- サインイン画面の左下に「ネットワーク」アイコンが表示されているPCであれば、そこからWi-Fiに接続できる
ローカルアカウントのパスワードをリセットする
ローカルアカウントのパスワードはPC内にのみ保存されているため、ウェブからのリセットができません。サインイン画面の「秘密の質問」機能、または別の管理者アカウントを使うのが主な方法です。
Windows 11 / 10 の「秘密の質問」での復旧
ローカルアカウント作成時に秘密の質問を設定していた場合は、サインイン画面から直接復旧できます。
- サインイン画面でパスワードを入力して Enter を押す(間違えてもよい)
- 「パスワードが違います」と表示された後、「パスワードのリセット」というリンクが表示されたらクリック
- 設定した秘密の質問が3問表示されるので、正しい答えを入力する
- すべて正解すると、新しいパスワードを入力する画面に移行する
- 新パスワードを入力して「次へ」をクリックするとリセット完了
「パスワードのリセット」リンクが表示されない場合、秘密の質問が設定されていないか、Microsoftアカウントとして認識されている可能性があります。
Windows 11での注意点: Windows 11 Home の場合、新規セットアップ時にMicrosoftアカウントのサインインが強制されるケースが増えています。実際にローカルアカウントかどうかはサインイン画面の表示(メールアドレスの有無)で判断してください。
別の管理者アカウントからリセット(lusrmgr.msc / net user)
同じPC上に別の管理者アカウントがある場合、そのアカウントでサインインしてパスワードをリセットできます。
方法A:「コンピューターの管理」から変更(GUI)
- 別の管理者アカウントでサインインする
- スタートを右クリック →「コンピューターの管理」を開く
- 左側ツリーの「ローカルユーザーとグループ」→「ユーザー」をクリック
- パスワードをリセットしたいユーザー名を右クリック →「パスワードの設定」を選択
- 警告が表示されるが「続行」→ 新しいパスワードを2回入力して「OK」
方法B:コマンドプロンプト(net user)から変更
- 別の管理者アカウントでサインインし、スタートを右クリック →「Windows ターミナル(管理者)」を開く
- 以下のコマンドを実行してユーザー名の一覧を確認する
net user - リセットしたいユーザー名を確認したら、以下のコマンドでパスワードを設定する(ユーザー名と新しいパスワードを自分の環境に合わせて変更)
net user ユーザー名 新しいパスワード - 「コマンドは正常に完了しました。」と表示されればリセット完了
Windows 11 Home では「コンピューターの管理」から「ローカルユーザーとグループ」が表示されない場合があります。その場合はnet userコマンドの方法を使ってください。
管理者アカウントが無い場合の対処方針
別の管理者アカウントがなく、秘密の質問も設定していない場合は、選択肢が限られます。
- インストールメディアを使った上級手順:次のセクション「インストールメディアからリセットする」で解説。システムファイルへの操作が伴うため自己責任での作業になる
- PCを初期化する:最終手段。サインイン画面から「このPCを初期状態に戻す」が選択できる場合がある(後述)
PINを忘れた時の対処
Windows 10 / 11 では4〜6桁の数字(またはより複雑な英数字)のPINでサインインできます。PINはパスワードとは独立した認証情報であり、リセット方法もパスワードとは異なります。
サインイン画面「PINを忘れた場合」→ Microsoftアカウントパスワードで再設定
Microsoftアカウントを使っている場合、PINを忘れてもMicrosoftアカウントのパスワードがあれば簡単に再設定できます。
- サインイン画面でPIN入力欄の下にある「PINを忘れた場合」をクリック
- 「続行しますか?」というメッセージが表示されたら「OK」を選択
- Microsoftアカウントのパスワードを入力して本人確認を行う
- 本人確認が通ったら新しいPINの設定画面が表示される
- 新しいPINを2回入力して「OK」をクリック
「PINを忘れた場合」のリンクが表示されない場合は、「サインインオプション」→「鍵アイコン(パスワード)」でパスワードサインインに切り替えてみてください。
PINを完全にリセット(設定→アカウント→サインインオプション)
Windowsにサインインできている状態であれば、設定画面からPINを管理できます。
- スタート →「設定」(歯車アイコン)を開く
- 「アカウント」→「サインインオプション」を選択
- 「PIN(Windows Hello)」をクリックして展開する
- Windows 11の場合:「PINを忘れた場合」または「削除」ボタンが表示される。「削除」→ Microsoftアカウントパスワードで確認 → 新しいPINを設定する
- Windows 10の場合:「削除」をクリック → 確認メッセージに「削除」→ 再度「追加」からPINを設定する
Windows Hello(顔・指紋認証)がある場合はそちらでサインイン後にPIN再設定
Windows HelloのPINを忘れても、同じデバイスに顔認証(顔認識)や指紋認証が登録されている場合は、それらを使ってサインインできます。
- サインイン画面で「サインインオプション」をクリック
- 顔認証(Windows Hello 顔)または指紋認証のアイコンを選択
- 顔または指をスキャナーにかざしてサインイン
- サインイン後、設定→アカウント→サインインオプションでPINを再設定する
インストールメディアからパスワードをリセットする(上級)
秘密の質問も別の管理者アカウントもない場合、WindowsのインストールメディアからPCを起動してコマンドプロンプトを使う方法があります。システムファイルの一時的な書き換えを伴うため、操作手順を正確に行い、必ず作業後にファイルを元に戻してください。自己責任での作業となります。
USB / DVD のインストールメディアでPCを起動
- 別のPCでMicrosoft公式サイトからWindows 11または10のインストールメディア作成ツールをダウンロードし、8GB以上のUSBメモリにインストールメディアを作成する
- パスワードを忘れたPCにUSBメモリを挿す
- PCを起動し、起動時に F2・F8・F10・F12・Del のいずれか(機種によって異なる)を押してブートメニューを開く
- USBメモリからの起動を選択する
- 「Windowsのインストール」画面が表示されたら、「今すぐインストール」をクリックしない
コマンドプロンプトを起動して utilman.exe を cmd.exe に置換
インストール画面のまま、コマンドプロンプトを起動します。
- 「Windowsのインストール」画面で Shift + F10 を押す(コマンドプロンプトが起動する)
- 以下のコマンドでWindowsがインストールされているドライブを確認する(通常はDドライブの場合が多い)
dir C:\Windows\System32\utilman.exe
見つからなければ D:、E: と試して Windowsフォルダが存在するドライブを特定します。 - utilman.exe(コンピューターの簡単操作センター)のバックアップを作成する
copy C:\Windows\System32\utilman.exe C:\Windows\System32\utilman.exe.bak - utilman.exe を cmd.exe に置換する
copy /y C:\Windows\System32\cmd.exe C:\Windows\System32\utilman.exe - PCを再起動する
wpeutil reboot
再起動後 net user ユーザー名 新パスワード で変更
- USBメモリを抜いて通常のWindowsのサインイン画面を表示させる
- サインイン画面の右下にある「コンピューターの簡単操作」アイコン(人型のアイコン)をクリックする
- 通常なら「コンピューターの簡単操作センター」が開くが、置換したことで管理者権限のコマンドプロンプトが起動する
- 以下のコマンドでユーザー一覧を確認する
net user - ユーザー名を確認したら、パスワードを変更する
net user ユーザー名 新しいパスワード - コマンドプロンプトを閉じ、新しいパスワードでサインインする
作業後は必ず置換したファイルを元に戻す
この状態のまま放置するとセキュリティリスクがあります。サインイン後、必ずutilman.exeを元に戻してください。
- スタートを右クリック →「Windows ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を開く
- バックアップから元のファイルを復元する
copy /y C:\Windows\System32\utilman.exe.bak C:\Windows\System32\utilman.exe - バックアップファイルを削除する
del C:\Windows\System32\utilman.exe.bak
BitLockerが有効な場合は回復キーが必要
インストールメディアで起動してコマンドプロンプトを開こうとした際、BitLocker(Windowsのディスク暗号化機能)が有効になっていると回復キーの入力を求められます。回復キーがないと、このドライブにアクセスできず、上記の手順を進めることができません。回復キーの確認方法は後述のBitLockerセクションを参照してください。
BitLocker回復キーが求められた場合
Windows 11 / 10 のデバイス(特にモダンなノートPCやSurface等)では、購入時からBitLockerのドライブ暗号化が自動で有効になっている場合があります。パスワードリセットの途中でBitLocker回復キーを求められた場合は、以下の方法で確認します。
Microsoftアカウントの「デバイス」→「BitLocker回復キー」
Microsoftアカウントでサインインして使っていたPCであれば、BitLocker回復キーはMicrosoftのサーバーに自動バックアップされています。
- 別のスマートフォンまたはPCのブラウザで https://account.microsoft.com/devices/recoverykey にアクセスする
- Microsoftアカウントでサインインする
- デバイス一覧から対象のPCを見つけ、「回復キーの表示」をクリック
- 48桁の数字からなる回復キーが表示される
- この回復キーをBitLockerの入力画面に入力する
Azure ADで管理されている場合(勤務先PC)
会社から支給されたPCで職場のアカウントを使っている場合、BitLocker回復キーはAzure AD(Microsoft Entra ID)の管理者側で保管されています。個人では回復キーを確認できないため、社内のIT担当者(ヘルプデスク)に連絡してください。
回復キーがない場合のリスク
回復キーが確認できない場合、BitLockerで暗号化されたドライブのデータには原則としてアクセスできません。
- Microsoftアカウントにも登録されておらず、印刷・保存もしていない場合は事実上回復不可能
- この状態でPCを初期化すれば使えるようになるが、データはすべて失われる
- 外付けUSBへの回復キー保存や印刷でのバックアップが重要なのはこのため
最終手段:PCを初期化する
パスワードをどうしても突破できない場合、Windowsを初期化すればPCは使えるようになります。ただしユーザーデータを残せるかどうかはケースによって異なります。
サインイン画面から「このPCを初期状態に戻す」
Windows 10 / 11 では、サインインせずにPCを初期化できる場合があります。
- サインイン画面の右下にある電源アイコンをクリック
- Shift キーを押しながら「再起動」を選択する
- 「オプションの選択」画面が表示されたら「トラブルシューティング」を選ぶ
- 「このPCを初期状態に戻す」を選択する
- データの保持方法を選択して初期化を進める
この方法はWindowsの回復環境(WinRE)にアクセスできる状態が前提です。BitLockerが有効な場合は途中でBitLocker回復キーを求められることがあります。
データを残す/完全削除の選択
初期化時に以下の2つの選択肢が表示されます。
- 「個人用ファイルを保持する」:ユーザーの「ドキュメント」「ピクチャ」「デスクトップ」等のファイルは残しつつ、インストールしたアプリとWindowsの設定をリセットする。パスワードもリセットされる。ただしアプリはすべて再インストールが必要
- 「すべて削除する」:ユーザーファイルを含むすべてのデータを削除してWindowsをクリーンインストールする状態に戻す。PC売却や廃棄前に使う選択肢
自分で使い続けるPCなら「個人用ファイルを保持する」を選ぶことで、データを残したままパスワード問題を解決できる場合があります。ただしMicrosoftアカウントと紐付いているPCの場合、初期化後も同じMicrosoftアカウントでのサインインが求められるため、Microsoftアカウントのパスワード自体は別途リセットが必要です。
初期化後のセットアップで新パスワードを設定
初期化が完了するとWindowsのセットアップ画面が起動します。
- Microsoftアカウントを使う場合:サインイン時に先にリセットしたパスワードを入力する
- ローカルアカウントとして新規作成する場合:新しいユーザー名とパスワードを設定する(セットアップ中にオフライン設定を選択)
- このタイミングで秘密の質問を必ず設定しておくと、次回以降のパスワード忘れに備えられる
よくある質問
パスワードリセットディスクとは?(事前作成が必要)
「パスワードリセットディスク」はWindowsが提供する公式のパスワード復旧手段で、USBメモリにあらかじめリセット情報を書き込んでおくものです。コントロールパネル →「ユーザーアカウント」→「パスワードリセットディスクの作成」で作成できます。
パスワードリセットディスクを作成しておけば、ローカルアカウントのパスワードを忘れた際にUSBを挿してサインイン画面からリセットできます。ただし、事前に作成していなければ使えません。また、Microsoftアカウントには対応していません(Microsoftアカウントはウェブからリセット)。パスワードを変更しても同じUSBがリセットに使えるのも特徴です。
フリーソフト(Ophcrack等)は使うべき?
OphcrackのようなWindowsパスワードを解析するツールはインターネット上に存在しますが、使用は推奨しません。
- Windows 10 / 11 のNTLMハッシュに対しては解析に非常に時間がかかるか、現実的な時間内には解析できない
- 自分のPCであっても不正アクセスツールとみなされるリスクがある
- ダウンロード元によってはマルウェアが混入している危険性がある
本記事で紹介している公式・正規の手順で対応できる範囲が広いため、フリーソフトに頼る前にまず本記事の手順を試してください。
職場PCのパスワードが分からない時は?
会社支給のPC(特にAzure ADやActive Directoryで管理されているもの)のパスワードは、必ず社内のIT担当者(ヘルプデスク)に連絡して対応してもらってください。
- IT管理者はリモートでパスワードをリセットできる権限を持っている
- 会社管理のPCを勝手に初期化・ファイル操作するとセキュリティポリシー違反になる場合がある
- BitLocker回復キーも管理者側で保管されているため、勝手に触ると問題が大きくなることがある
初期化せずにデータは取り出せる?
パスワードでサインインできなくてもデータを取り出せる可能性はあります。
- Microsoftアカウントの場合:OneDriveに同期されているファイルは、別のデバイスのブラウザからOneDriveにログインしてダウンロードできる
- ローカルアカウント・BitLockerなし:HDDまたはSSDを別のPCに接続することで、サインインなしにファイルを読み出せる場合がある。ただし技術的な知識が必要
- BitLockerが有効:回復キーがない限りデータの取り出しは不可能
次回から忘れないためのおすすめ対策
パスワードを再び忘れないための対策をまとめます。
- Microsoftアカウントに予備のメールアドレスと電話番号を登録する:「Microsoftアカウントの設定」→「セキュリティ」→「セキュリティ情報」から追加できる
- ローカルアカウントで秘密の質問を設定しておく:設定→アカウント→サインインオプションから変更可能
- パスワードマネージャーを使う:BitwardenやiCloudキーチェーンなどのパスワードマネージャーで一元管理する
- PINや生体認証(Windows Hello)を活用する:毎回パスワードを入力する機会が減り、忘れにくくなる
- BitLocker回復キーを印刷または安全な場所に保存する:Microsoftアカウントへの自動バックアップが最も確実
まとめ:状況別の最短ルート
Windowsのパスワードリセット方法は、アカウントの種類と現在の状況によって最適な手順が異なります。以下の早見ルートを参考に、自分の状況に合った手順から試してください。
- Microsoftアカウントのパスワードを忘れた→ スマートフォンのブラウザで https://account.live.com/password/reset にアクセスして公式リセット。ネット接続があれば最も簡単
- ローカルアカウントのパスワードを忘れた(秘密の質問あり)→ サインイン画面の「パスワードのリセット」から秘密の質問に答えて復旧
- ローカルアカウントのパスワードを忘れた(別の管理者あり)→ 管理者アカウントでサインインし、net userコマンドまたはコンピューターの管理からリセット
- PINを忘れた→ サインイン画面の「PINを忘れた場合」からMicrosoftアカウントのパスワードで再設定
- どの方法でも復旧できない・ローカルアカウントで管理者も秘密の質問もない→ インストールメディアを使った上級手順(utilman置換)を検討。BitLockerが有効な場合は回復キーが必要
- すべての手段が尽きた→ サインイン画面からPCを初期化。「個人用ファイルを保持する」を選べばデータは残る可能性がある(BitLockerなしの場合)
- 職場・学校のPCのパスワードを忘れた→ IT管理者(ヘルプデスク)に連絡するのが唯一の正解
パスワードを忘れた際の最大の味方は、事前の備えです。Microsoftアカウントへの予備連絡先登録、ローカルアカウントへの秘密の質問設定、BitLocker回復キーのバックアップを今のうちに確認しておくことをおすすめします。

