マークダウンエディタは、機能が多いものを選べば快適になるとは限りません。ブログ原稿を書きたい人と、READMEを編集したい人、メモを何年も蓄積したい人では、使いやすいツールが違います。
この記事では、Windows・Mac・ブラウザで使える5本を、料金、編集方式、保存場所、同期、出力機能で比較します。私ならどれを選ぶかも用途別に先に示すので、候補を一つずつ試す前に、自分に合うものを絞れます。
目次
用途別の結論
Markdownファイルをどう使うかが決まっていれば、選択肢はかなり絞れます。
- Obsidian:メモをリンクし、知識や資料を長く蓄積したい人
- Visual Studio Code:README、技術文書、コードを同じ環境で編集したい人
- Typora:Markdown記号を意識せず、長文執筆に集中したい人
- StackEdit:インストールせず、ブラウザですぐ書きたい人
- MarkText:無料のデスクトップアプリで見たまま編集したい人
迷った場合、技術文書ならVisual Studio Code、文章中心ならTypora、メモ管理まで必要ならObsidianが選びやすいです。無料で始めたい人は、Visual Studio CodeかMarkTextから試すと違いをつかめます。
マークダウンエディタ5本の比較
| ツール | 料金 | 編集方式 | 保存・同期 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| Obsidian | 基本無料 公式同期は有料 | ライブプレビュー/ソース表示 | ローカル保存 同期方法を選べる | ノート管理・情報整理 |
| Visual Studio Code | 無料 | ソース+分割プレビュー | ローカル保存 Gitと相性がよい | README・技術文書 |
| Typora | 買い切り 15日間試用可 | 見たまま編集 | ローカル保存 | ブログ原稿・長文 |
| StackEdit | 無料 | ソース+分割プレビュー | ブラウザ保存 外部サービスと同期 | 一時利用・オンライン執筆 |
| MarkText | 無料 | 見たまま編集 | ローカル保存 | 無料のデスクトップ執筆 |
「無料か有料か」だけで決めると、あとから同期や編集画面が合わずに乗り換えることがあります。Markdownファイルは別のエディタでも開けますが、画像の保存方法や独自機能まで完全に移せるとは限りません。
選び方の4項目
書く内容
READMEや仕様書には、Gitと連携しやすいVisual Studio Codeが向いています。ブログ原稿やレポートのような長文は、装飾後の見た目を保ったまま書けるTyporaやMarkTextの方が集中しやすいです。ノート同士をつなげて保管するなら、Obsidianの役割は単純なエディタより広くなります。
編集画面
Markdown記号を直接確認したい人には、入力欄とプレビューを分ける方式が分かりやすいです。反対に、見出しや太字がその場で整う画面を好むならTyporaやMarkTextが合います。数分試すだけでも、どちらが書きやすいかははっきりします。
保存場所と同期
ローカルの.mdファイルを自分で管理したいのか、複数端末で同期したいのかを先に決めます。Obsidianの基本機能は無料ですが、公式のObsidian Syncは有料です。StackEditはブラウザで使え、Google Drive、Dropbox、GitHubとの同期に対応しています。
出力先
Webへ貼り付けるだけならHTMLコピー、社内提出ならPDF、開発作業ならGit管理が必要になることがあります。書き心地だけでなく、完成した文章をどこへ渡すかまで確認すると、選び直しを防げます。
おすすめのマークダウンエディタ5選
ここからは、5本の長所だけでなく、選ぶ前に知っておきたい弱点も含めて紹介します。料金と提供状況は2026年10月5日に公式情報を確認しています。
Obsidian

対応環境:Windows、Mac、Linux、iPhone、Android
料金:基本機能は無料。公式の同期・公開サービスは有料です。
Obsidianは、Markdownファイルを端末内のフォルダへ保存し、ノート同士をリンクして管理できるアプリです。記事の下書きだけでなく、資料、読書メモ、調査記録まで同じ場所に蓄積したい人に向いています。
一方、単独の.mdファイルを開いて短く編集するだけなら、機能が多く感じられます。私は、書いた文章をあとで探して再利用する用途ならObsidian、完成した原稿を1本ずつ仕上げる用途ならTyporaを選びます。
より詳しい初期設定やノートのリンク方法は、Obsidianの使い方でまとめています。
Visual Studio Code

https://code.visualstudio.com/?locale=ja
対応環境:Windows、Mac、Linux、ブラウザ
料金:無料
Visual Studio Codeは、README、仕様書、技術メモをコードと一緒に管理する人に向いています。標準機能でMarkdownのプレビューを横に表示でき、Gitの変更内容も同じ画面で確認できます。
拡張機能を追加すれば、記法の補完、目次生成、文章チェックなども強化できます。ブラウザ版のvscode.devはインストール不要ですが、ターミナルや一部の拡張機能はデスクトップ版と同じようには使えません。
文章だけを書きたい人には画面が複雑です。すでにVS Codeを使っている人や、Markdownとコードを行き来する人には、新しいアプリを増やさずに済むのが大きな利点です。
Typora

対応環境:Windows、Mac、Linux
料金:買い切り。15日間の無料試用があり、1ライセンスを同じ利用者の3台まで有効化できます。
Typoraは、入力した見出しや太字がその場で整う、編集画面とプレビューが一体になったエディタです。記号と完成表示を左右に並べる方式ではないため、ブログ原稿、レポート、長文メモに集中できます。
無料ではありませんが、サブスクリプションではなく買い切りです。Git連携やノート同士のリンクを重視する人より、1本の文章を気持ちよく仕上げたい人に向いています。購入前に試用期間で、日本語入力や表の編集を確かめるのがおすすめです。
StackEdit

対応環境:ブラウザ
料金:無料。画面は英語中心ですが、日本語を入力できます。
StackEditは、インストールせずに使えるブラウザ型エディタです。入力欄とプレビューのスクロールが連動し、Google Drive、Dropbox、GitHubとの同期にも対応しています。
一時的な原稿作成や、アプリを追加できない環境では便利です。ただし、オフライン中心で大量のファイルを管理する用途や、端末内のフォルダを直接扱う用途にはデスクトップアプリの方が向いています。
MarkText

https://github.com/marktext/marktext
対応環境:Windows、Mac、Linux
料金:無料・オープンソース
MarkTextは、Markdownを見た目に近い状態で編集できる無料のデスクトップアプリです。有料のTyporaに近い書き方を、まず無料で試したい人に向いています。
開発が長く停滞していた時期がありますが、2026年10月2日に安定版v0.20.0が公開されました。Mac版は公式リリースで未署名と案内されているため、導入の手軽さを重視するならWindows版や、署名済みの別アプリも比較した方が安心です。
よくある質問
Q.無料のマークダウンエディタだけで足りますか?
READMEや技術文書ならVisual Studio Code、見たまま編集したいならMarkText、ブラウザ利用ならStackEditから無料で始められます。有料のTyporaを選ぶ価値は、長文を頻繁に書き、編集画面の分かりやすさを重視する場合にあります。
Q.ブラウザだけでMarkdownを書けますか?
StackEditやvscode.devを利用できます。StackEditは原稿作成とプレビュー、vscode.devはリポジトリやローカルファイルの軽い編集に向いています。デスクトップ版と比べると、拡張機能やファイル操作に制限があります。
Q.mdファイルが開けない場合はどうすればよいですか?
エディタを導入する前に内容だけ確認したい場合は、OS標準のテキストエディタでも開けます。関連付けや表示方法は、MDファイルをWindows・Macで開く方法で確認できます。
Q.WordやGoogleドキュメントの代わりになりますか?
ブログ原稿やWeb向け文書には向いています。一方、細かな印刷レイアウトや、コメントを使った共同編集が中心なら、WordやGoogleドキュメントの方が扱いやすいです。
まとめ
マークダウンエディタは、メモ管理ならObsidian、READMEや技術文書ならVisual Studio Code、長文執筆ならTyporaが選びやすいです。インストール不要ならStackEdit、無料で見たまま編集したいならMarkTextが候補になります。
私なら、まず完成したファイルをどこへ渡すかで選びます。Gitへ保存するならVisual Studio Code、端末内で原稿を仕上げるならTypora、あとからノート同士をつないで再利用するならObsidianです。料金よりも、保存場所と編集方式が普段の作業に合うかを優先してください。


