「AirPodsが片耳しか繋がらない」「ペアリング画面に出てくるのに接続失敗する」「カーナビと繋いだのに音楽が流れない」「iOSアップデートしたら突然Bluetoothが切れるようになった」——iPhoneのBluetooth接続トラブルは症状のパターンが多く、接続相手(AirPods・カーナビ・スピーカー・スマートウォッチ・キーボードなど)によって原因と対処法がまったく異なります。本記事では、症状ごとの切り分けから始めて、iPhone側の基本対処・ペアリング解除と再登録・デバイス別の固有手順・設定リセットまでを順を追って解説します。iOS 16 / 17 / 18 に対応。
目次
- まず切り分け:症状のパターン
- iPhone側の基本対処
- ペアリング情報を削除して再登録する
- AirPods固有のトラブル対処
- カーナビ・CarPlay固有のトラブル
- Bluetoothスピーカー・サードパーティイヤホン
- 設定リセット系の対処
- iOSアップデートと既知の不具合
- 干渉と物理要因
- ハード起因を疑う・修理判断
- まとめ:試す順序チェックリスト
まず切り分け:症状のパターン
Bluetoothトラブルは「繋がらない」の一言でくくられますが、具体的な症状によって原因が大きく異なります。まず自分の状況に近いパターンを確認してください。
Bluetoothデバイスがまったく見つからない
設定 → Bluetooth を開いた時に「その他のデバイス」の欄が空のまま、あるいはどのデバイスも表示されないケースです。iPhoneのBluetooth自体が正常に動いていない可能性があります。主な原因は、Bluetoothがオフになっている、iPhoneの一時的なソフトウェア不具合、または相手デバイスがペアリングモードになっていないことです。
ペアリング画面に出るが接続失敗する
デバイス名は表示されるのに、タップすると「接続できません」「不明なエラー」などが出て失敗するパターン。以前は繋がっていたのに急に失敗するようになった場合は、古いペアリング情報が残っていて干渉していることが多いです。一度登録を解除してから再ペアリングするだけで解決するケースが大半です。
接続中なのに音が出ない・操作が効かない
Bluetoothの接続状態(青いインジケーター)は表示されているのに音が出ない場合、オーディオの出力先がBluetooth機器に切り替わっていないことがほとんどです。Spotifyや Apple Musicなどの再生アプリ側で出力先を指定している場合もあります。コントロールセンターの「再生先」アイコン(三角と丸のマーク)をタップして出力先を確認してください。
自動接続されない(毎回手動)
以前は近づくだけで自動接続されていたのに、毎回設定 → Bluetoothから手動でタップしないと繋がらなくなったパターン。iOSのバージョンアップや「自動接続」設定の変更が原因のことが多いです。また、複数のAppleデバイス間でAirPodsが「自動切り替え」する設定になっている場合、Macや iPad側が先に接続してしまっていることもあります。
接続が頻繁に切れる
繋がったと思ったら切れる、しばらく使っていると突然切断される。干渉・電波環境・ファームウェアのバグ・距離の問題が疑われます。カーナビ接続で「音楽が途中で途切れる」場合もここに分類されます。
iOSアップデート後に繋がらなくなった
特定のiOSバージョンにアップデートしてからBluetooth接続が不安定になったケース。Apple は接続品質に関するバグフィックスを定期的にリリースしているため、さらに最新版にアップデートすることで改善する場合があります。iOSを戻すことはAppleの仕様上ほぼ不可能(一定期間を過ぎると旧バージョンの署名が失効する)なため、最新版への更新を試みることが先決です。
症状別の早見表
| 症状 | 主な原因 | 最初に試すこと |
|---|---|---|
| デバイスが一切見つからない | Bluetoothオフ・ソフト不具合 | Bluetoothトグル オフ→オン、iPhone再起動 |
| 表示されるが接続失敗 | 古いペアリング情報の干渉 | 登録解除→相手もリセット→再ペアリング |
| 接続中なのに音が出ない | オーディオ出力先が変わっていない | コントロールセンターの再生先を切り替え |
| 自動接続されない | 自動切り替え設定・別デバイスが先に接続 | AirPodsの自動切り替え設定を確認 |
| 頻繁に切れる | 干渉・距離・ファームウェアバグ | 距離を近づける・FWアップデート |
| iOSアップデート後から | ソフトウェア不具合 | さらに最新版にアップデート・ネットワーク設定リセット |
| 片耳だけ繋がらない(AirPods) | 充電不足・汚れ・個体の接続不具合 | 充電確認・ケースに入れ直す・AirPodsリセット |
| カーナビと繋がるが音が出ない | 車側の登録残留・オーディオソース切替 | 車側のBluetooth登録を削除して再ペアリング |
iPhone側の基本対処
どの機器との接続トラブルであれ、まずiPhone側の基本対処を順番に試してください。これだけで解決するケースが全体の半数以上を占めます。
Bluetoothトグルをオフ→オンする
Bluetoothの無線モジュールを再起動する最も手軽な方法です。
- 設定 → Bluetooth を開く
- 画面上部のBluetoothスイッチをオフにする
- 10秒ほど待ってから再度オンにする
- 接続相手のデバイス名が「自分のデバイス」に表示されていればタップして接続
これにより、iPhoneのBluetoothスタックが再初期化されます。一時的な通信エラーはこれで解消することが多いです。
コントロールセンターのBluetoothは「完全OFF」ではない
重要な仕様として、コントロールセンターからBluetoothボタンをタップしても、Bluetoothは完全にはオフになりません。コントロールセンター経由のオフは「現在接続中のデバイスとの接続を一時的に切断するだけ」で、モジュール自体は動き続けます。翌朝になると自動で元の状態に戻ります。
確実にオフ→オンしたい場合は、必ず設定 → Bluetoothのスイッチを使ってください。この違いを知らずに「オフにしたつもりだったのにデバイスが別機器に自動接続し続けた」というトラブルが多発しています。
iPhoneを再起動・強制再起動する
Bluetoothスタックがソフトウェア的に詰まっている場合、再起動で解消します。
- iPhone 8以降(Face IDモデル含む):サイドボタン+音量ボタンを長押し → 「スライドで電源オフ」→ 数秒後サイドボタンで再起動
- iPhone SE(第2世代・第3世代):サイドボタンを長押し → 同様に電源オフ → 再起動
画面が固まって操作できない場合は強制再起動を使います。iPhone 8以降なら「音量上ボタンを押してすぐ離す → 音量下ボタンを押してすぐ離す → サイドボタンをAppleロゴが出るまで長押し」です。
機内モードON→OFFで無線系をリセット
Bluetoothだけでなく、Wi-FiやSIMなどiPhoneの無線系をまとめてリセットしたい時に有効です。
- コントロールセンターまたは設定 → 機内モードをオンにする
- 10〜15秒待つ
- 機内モードをオフにする
機内モード中はBluetoothも含めてすべての無線通信が停止します。オフにした直後から無線系が再初期化されるため、特に「一時的な不具合で繋がらない」「複数のデバイスが混乱している」時に効果的です。
ペアリング情報を削除して再登録する
「以前は繋がっていたのに急に繋がらなくなった」「接続を試みても失敗する」という場合の定番対処です。iPhoneと相手デバイスの両方に残っている古いペアリング情報が衝突していることが多いため、双方の情報を削除してゼロから登録し直すのが確実です。
「このデバイスの登録を解除」する手順
- 設定 → Bluetooth を開く
- 「自分のデバイス」欄に表示されている対象デバイスの右側にある 「i」アイコン をタップ
- 「このデバイスの登録を解除」をタップ
- 確認ダイアログで「登録を解除」をタップ
これでiPhone側のペアリング情報が削除されます。デバイスが「自分のデバイス」から消えれば完了です。
相手デバイス側もリセットする
iPhone側だけを削除しても、相手デバイス(AirPods・スピーカー・キーボードなど)にはiPhoneのペアリング情報が残っています。相手側も必ずリセットしてください。
- AirPods:ケースに入れた状態で蓋を開け、ケース背面のボタンを白いランプが点灯するまで15秒以上長押し。ランプがオレンジに点滅してから白く点灯したらリセット完了
- Bluetoothスピーカー・イヤホン(サードパーティ):電源ボタン長押し、または製品ごとのペアリングリセット手順(各製品のマニュアルを参照)
- キーボード・マウス:ペアリングモードへの切り替えボタンを長押し(機種によって異なる)
- スマートウォッチ:端末側の「iPhoneとのペアリング解除」メニューから操作
再ペアリングする
双方のリセットが完了したら、相手デバイスをペアリングモードにして設定 → Bluetooth の「その他のデバイス」に表示されるのを待ちます。表示されたらタップして接続します。
AirPodsの場合は、ケースの蓋を開けたままiPhoneに近づけると自動でペアリング画面が表示されます。「接続」をタップするだけです。
AirPods固有のトラブル対処
AirPodsはAppleのW1/H1/H2チップによる独自のBluetoothプロトコルを使っており、サードパーティイヤホンとは原因・対処法が異なります。以下のポイントを確認してください。
AirPodsのリセット手順(モデル別)
AirPodsのリセットは、ケースに入れた状態で行います。基本手順は共通ですが、モデルによってランプの位置が異なります。
- AirPods両方をケースに入れ、蓋を開けたままにする
- ケース背面(または正面底部)のボタンを15秒以上長押しする
- ランプがオレンジに数回点滅し、白く点灯したらリセット完了
- ケースをiPhoneに近づけると自動でペアリング画面が表示される
| モデル | ランプの位置 | ボタンの位置 |
|---|---|---|
| AirPods(第1世代) | ケース内部、蓋側 | ケース底面 |
| AirPods(第2世代・第3世代) | ケース前面LED | ケース背面 |
| AirPods Pro(第1世代・第2世代) | ケース前面LED | ケース背面 |
| AirPods Max | イヤーカップのLED | Lightningポート側の小ボタン |
AirPods Maxは構造が異なり、Lightningポート(またはUSB-Cポート)の横にある小さなボタンを10秒長押しするとリセットされます。
ケースの充電残量を確認する
AirPodsがケースから取り出した直後に接続できない場合、ケース自体の充電が切れていて、AirPodsに給電できていないことがあります。
- AirPodsをケースに戻し、ケースをLightning/USB-Cケーブルで充電する
- iPhoneのバッテリーウィジェットに「AirPods」が表示されている場合は左右とケースの残量を確認できる
- ケースの前面ランプが赤点灯の場合は充電残量が10%未満(充電が急務)
片耳だけ繋がらない場合
AirPodsの片耳だけ音が出ない・繋がらない場合の対処については、AirPodsの片耳だけ聞こえない時の対処法に詳細手順をまとめています。まずケースに両方入れて30秒充電し、取り出して再接続するだけで直るケースが多いです。
改善しない場合は以下を確認してください。
- オーディオバランスのズレ:設定 → アクセシビリティ → オーディオとビジュアル → バランス のスライダーが中央になっているか確認する
- スピーカーメッシュの詰まり:耳垢や汚れがスピーカーを塞いでいると音が出ない。乾いた歯ブラシや綿棒で優しく掃除する
- 左右の充電差:ケース内で特定のAirPodsが充電されていないと、そちらだけバッテリーが0になっていることがある
自動切り替えが別デバイスに飛んでいる
iPhoneで音楽を聴いていたのにAirPodsの音が突然途切れた、または自動接続されない原因として、「自動切り替え」機能が同一Apple IDでサインインしているMacやiPadに接続先を切り替えてしまっていることがあります。
自動切り替えを特定のデバイスで無効化する手順:
- 設定 → Bluetooth でAirPodsの「i」アイコンをタップ
- 「このiPhoneに接続」をタップ
- 「自動的に接続」を選択する(「前回接続したデバイス」や「確認する」になっている場合は変更)
Mac側でもAirPodsの「自動接続」をオフにすると、iPhoneが優先されます。
空間オーディオ・ヘッドトラッキングの影響
AirPods Pro・AirPods(第3世代)・AirPods Maxでは、空間オーディオとそれに連動する頭の動きに連動する空間オーディオ(ヘッドトラッキング)が有効になっていると、iPhoneの向きとAirPodsの動きを常時計算して電力を消費します。これが原因で接続が不安定になったり、バッテリー消費が急増して突然切れるケースがあります。
設定 → [自分の名前] → AirPods、または設定 → Bluetooth → AirPodsの「i」 から「空間オーディオ」の設定を確認・調整してください。
カーナビ・CarPlay固有のトラブル
iPhoneとカーナビ・CarPlayの接続トラブルは、車側のシステムが関わるためiPhone側だけを操作しても解決しないことが多いです。車側の操作が必要です。
車側のBluetooth登録を削除する
カーナビのBluetooth機能はメーカー・機種によって操作が異なりますが、基本的な手順は以下の流れです。
- 車のオーディオシステムまたはナビの「設定」→「Bluetooth」メニューを開く
- 登録済みデバイス一覧から対象のiPhoneを選択
- 「削除」「解除」「Forget」などをタップして登録を消す
- iPhone側でも設定 → Bluetooth から車のデバイス名の「i」→「このデバイスの登録を解除」
- 車のBluetooth画面でiPhoneを新規登録(「デバイスを検索」「ペアリング」)
「音楽は流れるが電話が使えない」「電話はできるが音楽が流れない」という場合は、カーナビ側でBluetoothのプロファイル設定(A2DP/HFP)が正しく設定されているか確認します。Honda純正ナビ・トヨタ純正ナビなど機種ごとのメニュー名は異なるため、車の取扱説明書を参照してください。
CarPlayはUSB有線と無線で挙動が異なる
CarPlayには有線(USB)とワイヤレスの2種類があります。
| 種類 | 安定性 | トラブル時の対処 |
|---|---|---|
| 有線(USB接続) | 安定。電力供給も同時に行われる | ケーブルを抜き差し、別のケーブルを試す |
| ワイヤレス(Bluetooth+Wi-Fi) | 遅延・途切れが出やすい | iPhone再起動・車側のCarPlay設定リセット |
ワイヤレスCarPlayが接続できない場合は、まず有線で一度接続してみると問題の切り分けになります。有線では繋がる場合はiPhoneのBluetooth自体に問題はなく、ワイヤレスCarPlayの設定やWi-Fiの問題です。
ワイヤレスCarPlayは内部でBluetoothでハンドシェイクし、その後Wi-Fiに切り替えて映像・音声を伝送しています。設定 → 一般 → CarPlayとドライブ で車両の設定を一度削除して再接続すると解消することがあります。
エンジン始動順・接続順の影響
Bluetoothカーナビ接続では、iPhoneをいつ車内に持ち込むか・エンジンをいつかけるかが接続の成否に影響します。以下の順番を試してください。
- iPhoneを車内に持ち込む前に、iPhoneのBluetooth画面を開いたままにしておく
- エンジンをかける(カーナビが起動する)
- カーナビのBluetooth接続が確立されるのを待つ
エンジンをかけた後にiPhoneを取り出すと、カーナビが既に他のデバイスとの接続を試みてタイムアウトした後になることがあります。また、AirPodsをつけたままカーナビに近づくと、オーディオの出力先がAirPodsになったままカーナビBluetooth接続が完了し、音が出ないことがあります。
Bluetoothスピーカー・サードパーティイヤホン
Sony・Bose・Anker・JBLなどのサードパーティ製Bluetooth機器は、AppleのW1/H1チップを使わないため、接続の仕組みが異なります。
メーカー専用アプリの確認
多くのプレミアムBluetoothオーディオ機器は、専用アプリと連携することで設定の保存・ファームウェアアップデート・接続管理を行っています。
- Sony製品:Sony | Headphones Connect
- Bose製品:Bose Music / Bose Connect
- Anker製品:Soundcore
- JBL製品:JBL Portable
専用アプリが古いバージョンのままだと、iOSとの互換性問題で接続が不安定になることがあります。App Storeでアプリを最新版に更新してから再接続を試みてください。また、専用アプリ側で「デバイスのリセット」や「接続履歴の削除」ができる機種もあります。
ファームウェアアップデート
Bluetoothスピーカー・イヤホン本体のファームウェアが古い場合、新しいiOSとの相互接続の問題が生じることがあります。前述の専用アプリを通じてファームウェアアップデートを確認してください。更新後に再ペアリングが必要な機種もあります。
多接続(マルチポイント)の罠
最近のBluetoothイヤホン・スピーカーは、2台以上のデバイスに同時に接続できるマルチポイント機能を持つものが増えています。この機能がオンになっている状態でiPhoneと接続すると、PCやタブレットなど別のデバイスが再生を開始した瞬間にiPhoneからの音が途切れるという現象が起きます。
「急に音が止まる」「切断されたわけではないのに再生が中断される」場合は、マルチポイントが有効になっている可能性があります。専用アプリ、またはスピーカー・イヤホン本体の設定でマルチポイントを無効にするか、他のデバイスのBluetooth接続を切ってからiPhoneと接続し直してください。
設定リセット系の対処
ここまでの手順で解決しない場合、iPhoneの設定レベルで問題が起きている可能性があります。以下の操作は写真・アプリ・連絡先などのデータは消えませんが、保存済みのWi-Fi・Bluetooth接続情報・VPN設定はリセットされます。
ネットワーク設定をリセットする
Bluetooth・Wi-Fi・セルラー設定をすべて初期値に戻します。保存済みのWi-Fiパスワードも消えるため、自宅・職場などのWi-Fiパスワードを事前にメモしておいてください。
- 設定 → 一般 → 転送またはiPhoneをリセット → リセット を開く
- 「ネットワーク設定をリセット」をタップ
- パスコードを入力して確認する
- iPhoneが再起動したら、Bluetoothデバイスを再ペアリングする
iOSアップデート後に複数のBluetooth機器で同時に問題が発生した場合、このリセットで一気に解消できることが多いです。
すべての設定をリセットする
ネットワーク設定だけでなく、通知設定・集中モード・ホーム画面レイアウト・キーボード設定なども含めてiPhone全体の設定を初期値に戻します。データ自体は消えません。
- 設定 → 一般 → 転送またはiPhoneをリセット → リセット
- 「すべての設定をリセット」をタップ
- パスコードを入力して確認する
これにより、不正な設定が残り続けている問題が根本から解消されます。Wi-Fiも含めてすべて再設定する手間はかかりますが、根深い接続不具合には効果的です。
iOSアップデートと既知の不具合
最新版にアップデートする
Appleは定期的にBluetooth接続に関するバグフィックスを含むアップデートをリリースしています。「iOSアップデート後から調子が悪い」という場合でも、さらに最新版に更新することで修正パッチが当たるケースがあります。
- 設定 → 一般 → ソフトウェア・アップデート を開く
- 最新版が表示されている場合は「ダウンロードとインストール」を実行する
- アップデート後に対象のBluetoothデバイスを再ペアリングして動作確認する
アップデートがない場合や最新版でも改善しない場合は、次のリセット手順に進んでください。
過去のiOSでのBluetooth不具合パターン
過去のiOSバージョンでは以下のようなBluetooth関連の不具合が報告されています(Appleにより修正済みを含む)。
- iOS 16系:AirPods Proのアクティブノイズキャンセリングが自動でオフになる問題
- iOS 17系:CarPlayへの自動接続が失敗することがある問題・Bluetooth接続が安定しない報告
- iOS 18系:一部のBluetooth機器で自動接続が遅くなる問題
これらの多くはマイナーアップデート(16.x.x、17.x.x)で修正されています。自分のiOSバージョンを確認し(設定 → 一般 → 情報 → iOSバージョン)、現在のバージョンが古い場合は最新版への更新を優先してください。またiPhoneがWi-Fiに繋がらない時の対処法でも触れているように、ネットワーク系の不具合はiOSアップデートで解消することが多いパターンです。
干渉と物理要因
Bluetoothは2.4GHz帯の無線を使用するため、同じ周波数帯を使う機器や物理的な障害物の影響を受けます。
2.4GHz帯のWi-FiやUSB機器との干渉
以下の機器がBluetoothと同じ2.4GHz帯を使用しており、近くにあると干渉する可能性があります。
- 2.4GHz帯のWi-Fi(特に802.11b/g/n):Bluetoothと使用チャンネルが重なることがある。ルーターを5GHz帯(802.11ac/ax)に切り替えると改善することがある
- USB 3.0機器(外付けHDD・USBハブなど):USB 3.0は2.4〜2.5GHzの電磁ノイズを出すことが知られており、ノートPCに接続したUSB 3.0デバイスの近くでBluetoothが不安定になる報告がある
- 電子レンジ:2.45GHzを使用しており、動作中はBluetooth接続が乱れることがある
- コードレス電話:2.4GHz帯を使う機種がある
iPhoneのBluetooth接続が特定の場所や時間帯だけ不安定な場合、周囲の干渉源を確認してください。
距離と遮蔽物の影響
Bluetoothの通信可能距離はクラスによって異なりますが、一般的なスマートフォンとイヤホンの場合は見通しで約10メートルが目安です。ただし以下の条件で大幅に短くなります。
- 金属製の障害物(スチールデスク、スチール扉、電車の車体など):電波を遮断・反射する
- 人体:水分を多く含む人体はBluetoothを吸収する。スマートフォンをポケットに入れると電波が体に遮られる
- コンクリート壁・厚い木材:電波が減衰する
「iPhoneをポケットに入れるとイヤホンの音が途切れる」という場合は、iPhoneとイヤホンの間に体が来ないよう持ち方を変えるだけで改善することがあります。
充電中の発熱による不安定
iPhoneを充電しながらBluetooth機器を使っていると、iPhoneが発熱してBluetoothの電波出力が下がることがあります。特に夏場・直射日光の当たる場所での車内充電時に起きやすい現象です。
iPhoneが高温になるとシステムが自動的にBluetoothを含む無線の出力を絞る保護機能が働きます。充電ケーブルを外す、日陰に置くなどiPhoneを冷やすことで安定します。
ハード起因を疑う・修理判断
ここまですべての対処を試してもBluetooth接続が改善しない場合、ハードウェアの故障を疑います。
AirPodsのバッテリー劣化・ケース不良
AirPodsのバッテリーは消耗品で、500回程度の充放電サイクルで容量が80%程度に低下します(Appleの目安)。バッテリーが劣化すると、フル充電してもすぐに切れたり、片耳だけ極端に早く切れる現象が起きます。
Apple のウェブサイトまたはApple Storeで「バッテリーサービス」として有償交換(AirPodsの場合は基本的にユニット交換)を依頼できます。AppleCare+加入中であれば費用が軽減されます。
充電ケース自体の不良(充電端子の腐食・バッテリーセルの劣化)も接続不安定の原因になります。ケース単体での交換サービスも提供されています。
iPhoneのBluetoothアンテナ修理の目安
iPhoneのBluetoothアンテナは本体に内蔵されており、水没・落下・強い衝撃で物理的に破損することがあります。以下のような状況はハードウェア故障を示唆します。
- すべてのBluetoothデバイスとの接続が一切できない(再起動・リセットしても改善しない)
- BluetoothがONにもかかわらず「その他のデバイス」に何も表示されない状態が続く
- 設定 → Bluetoothのスイッチがグレーアウトして操作できない
- 水没・落下の後からBluetooth接続ができなくなった
Bluetoothチップ・アンテナの修理はApple Storeでの診断が必要です。AppleCare+加入中か否か、また保証期間内かどうかで費用が大きく変わります。
Apple サポート・Genius Bar
自分での対処に限界を感じたらAppleに相談するのが最短ルートです。
- Apple サポートアプリ(App Storeから無料インストール):チャット・電話サポートの予約ができる
- Apple Store(直営店)のGenius Bar:持ち込みで診断・修理見積もりを依頼できる。予約制
- Apple Authorized Service Provider:直営店が近くにない場合の認定修理業者
Genius Barに持ち込む際は、事前に「試した対処法」のメモを持参すると診断がスムーズです。iPhoneのトラブル全般についてはiPhoneのトラブル対処法まとめもあわせてご覧ください。
まとめ:試す順序チェックリスト
iPhoneのBluetooth接続トラブルは原因が多岐にわたりますが、以下の順番で試すことで多くのケースが解決します。症状に応じて該当のデバイス固有の手順も組み合わせてください。
- Bluetoothトグルをオフ→オンする(設定 → Bluetooth から操作、コントロールセンターは不完全)
- iPhoneを再起動する(強制再起動でも可)
- 機内モードON→OFFで無線系をリセット
- ペアリング情報を削除して再登録(iPhone側+相手デバイス側の両方)
- デバイス固有の対処(AirPodsなら本体リセット、カーナビなら車側の登録削除、スピーカーなら専用アプリ確認)
- iOSを最新版にアップデートする
- ネットワーク設定をリセットする(Wi-Fiパスワードが消えるので注意)
- すべての設定をリセットする(データは消えない)
- Apple サポート・Genius Barに相談する(ハードウェア故障の可能性)
上位のステップで解決できればコストが低く、iPhoneや接続機器への影響も最小限です。ステップ1〜3で解決するケースが最も多く、ステップ5のデバイス固有対処まで含めると大半の接続トラブルに対応できます。
Wi-Fiの接続トラブルでお困りの場合はiPhoneがWi-Fiに繋がらない時の対処法もあわせてご参照ください。


